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サッポロ生ビール黒ラベル40周年連載vol.2 「黒ラベル、原料のこだわり」

2017年4月1日に誕生40周年を迎えたサッポロ黒ラベル。第2弾では、サッポロ黒ラベルがこだわる「原料」に携わる、サッポロビール㈱ 木原 誠氏にお話しを伺いました。

公開日:2017年8月11日
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“美味しいビール”にこだわるサッポロビールは、“原料”にもとことんこだわっています。

第2弾では、大麦の育種に携わっている、サッポロビール㈱ バイオ研究開発部 麦育種開発センター長 木原 誠氏に育種の取組み・こだわりを聞きました。

黒ラベルの製造工程の第一フェーズである「大麦の育種」。

おいしい黒ラベルの緻密なこだわりが見えます。
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サッポロビールがこだわる大麦の育種のカギを握る「ブリーダー」

サッポロビール㈱ (6462)

via サッポロビール㈱
バイオ研究開発部には育種を担当しているブリーダー(育種家)とよばれる研究員がいます。

麦の育種エリアは日本を飛び越え、世界規模。現在、北米・豪州・欧州・国内向けの大麦の品種改良・育種を群馬を中心に行っています。

北米と豪州では、現地のパートナーと一緒に育種をしており、ブリーダーは、シーズン時に1か月ほど実際に海外の試験農場に行き、栽培実験中の大麦を評価します。

育種の難しいところは、現地でしっかりと栽培できないといけないところ。日本でしっかり栽培できる大麦が海外でも元気に育つとは限りません。“現地に合う”大麦を開発しなければならないことがとても難しいのです。現地に合うだけでなく、お客様にとっても良い新品種でなければなりません。

【大麦新品種のお客様】

①大麦生産者
②大麦から麦芽を造るモルティングカンパニー(製麦会社)
③ビール会社
④ビールを飲むお客様

毎年、多くの新しい品種候補を作っていますが、すべてのお客様に「良い」と思われる大麦を開発し、品種にしなければならないのです。
サッポロビール㈱ (6432)

区画ごとに品種や世代が異なる大麦が植えられる。
via サッポロビール㈱
サッポロビール㈱ (6433)

via サッポロビール㈱

ビール造りに適した大麦とは?

畑で大麦を選ぶ主なポイントは、4つです。

●病気に強いこと
●倒れにくいこと
●たくさん収穫できること
●生育速度が最適なこと

「生育速度」がなぜ重要なの?と思うかもしれません。たとえば本州では梅雨が始まるか始まらないかで収穫します。あまり生育のスピードが遅いと梅雨に当たり、大麦の品質が低下する可能性があるので、梅雨入り前に収穫できる大麦が良いとされます。

世界中のエリアで栽培体系が異なるので、それぞれの土地や気候に合わせて育種をしているのです。
日本でも北海道では春に種をまいて夏収穫、本州では秋にまいて春収穫と、収穫の時期が異なります。

「育種」は長期間のスケールで行われる

サッポロビール㈱ (6435)

via サッポロビール㈱
育種のフィールドは、大きく「農場」と「ラボ」の2つに分かれます。

●農場
大麦の交配作業が行われる畑でどんな風に育つのか評価する場所であり、とても重要なフィールドです。畑での調査はとても重要とされています。

●ラボ
畑で良い評価の大麦も、最後にビールを造ってみないと分かりません。発酵、泡などビールを造ってみないと分からないことが多いのです。まずは小規模でビールを造り、最後は工場規模での試験を行って検証するので、大量の麦芽が必要となります。

交配してから工場試験まで10年以上かかることも。
泡が良くなるであろう大麦を早期に見極めるためのDNA診断技術などの開発を行います。

農場でもラボでも、原料へのこだわりに対して真面目に取り組んでいるのです。

黒ラベルの原料「旨さ長持ち麦芽」、普通の麦芽とどう違う?

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サッポロビール社では、これまで育種に関わった大麦の種をすべて保存していますが、岡山大学ではなんと1万点以上の大麦の種が保存されています。そのなかから良い大麦を見つけてつくられたのが「旨さ長持ち麦芽」です。

旨さ長持ち麦芽は、ビールの老化や泡持ちにマイナスの影響を与える酵素(LOX-1)がない大麦から造られた麦芽です。

サッポロビール社がLOX-1がない大麦を岡山大学で探したところ、アジアの在来種の中から発見しました。その品種をそのままビールの原料に使用できるかというとそうではありません。アジアの在来種をカナダやオーストラリアに持って行って栽培できるとは限らないからです。

当時、LOX-1がない大麦と高品質の大麦をかけ合わせました。できた大麦にまた高品質の大麦をかけ合わせることを繰り返し行い、カナダでの試験栽培を経た後、2010年に品種登録されたのです。

品種の名は「CDC PolarStar」。“PolarStar”は黒ラベルの星マークである北極星から由来しています。
黒ラベルのために生まれたような品種で、「旨さ長持ち麦芽」の原料として、今は黒ラベルに使われています。

ビールの「香味耐久性が優れていること」などが通常の麦芽とは異なるのです。
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この記事のライター

ビアパレット編集部

ビアパレットの編集部アカウントです。様々な彩のある、 華やかな生活シーンを過ごす皆様に、色々なタイプ(カラー)があるビール情報をお届けします!編集部は日本ビール検定2級、ソムリエ、唎酒師など、お酒の資格を全員が持っています。

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