ビールを愛する、横浜ベイブルーイング 醸造士 手嶋 弘樹さん
大学の時に、4カ月間中国に留学をする機会がありました。お酒を飲み始めたころは、ビールが苦手でした。しかし、中国にはお酒はビールしかないと聞いていたので、ビールに慣れておこうと思いビールを意識的に飲んでいたら、いつの間にか好きになっていました。その後クラフトビールを意識し始めたのは、大学4年の時に居酒屋のアルバイト先の社員さんがヤッホーブルーイングの「よなよなエール」を教えてくれて飲んだ時に”あっ美味しい“と思ったのが最初でした。ヤッホーブルーイングのビールは手に入りやすいので、よく飲んでいましたね。
また、その当時は、Green Flashを飲んで、IPAにもハマりましたが、今は、ラガービールですね。Firestone Walkerのラガーを飲んで、こんなにボディが軽くて、スイスイ飲めるラガーを飲むのは初めての経験でした。今でも大好きで良く飲みます。
出身地にもクラフトビールが浸透していけばいいなと思います
“ビール=大手ビール会社のピルスナー”しかないという認識の人を一人でも変えたい、という想いがあります。大学時代のアルバイト先では、店長やアルバイト仲間、常連さん、みんながお酒好きで、お酒好きに囲まれて過ごしました。しかし、新卒で入社した会社は、自動車関連の仕事で飲酒に厳しかったということや、車通勤の人も多く、お酒が好きな人が少なくてカルチャーショックを受けました。
本社勤務の社員は150人程がいて、お酒好きな人ももちろんいましたが、クラフトビール好きの人は、私以外にはいなかったと思います。
関東に暮らしていると、だいぶクラフトビールというものが浸透していると実感していますが、出身地である愛知県でも、もっとクラフトビールが浸透していってほしいなと思います。
多岐にわたって仕事をしています
現在行っている仕事は、醸造の業務だけでなく営業や原材料の仕入れ、経理、資料作成など多岐にわたっています。仕込みは、週に2,3回しています。醸造に時間がかかる工程の時は、朝9時に出社して、夜遅くまで作業をする時があります。
また半年に一度の輸入麦芽関税の軽減申請書類の作成は、気が進まない仕事ではありますね。麦芽の使用実績と今後の使用計画を書いて提出するのですが、毎回取り掛かるまで気が重いです。
仕事の中で、一番好きなのは、イベント出店の仕事です。今年の秋にも出店するけやきひろばビール祭りや大江戸ビール祭りでは、主に呼び込みの担当をしています。
イベントで提供するビールは、横浜ベイブルーイングは、スタンダードなビールで定番のピルスナーやヴァイツェンなどが多いです。ビールイベントには、必ずしもビールに詳しい方が来るわけではありません。フルーツビールや様々な副原料を使った目新しいビールを求めて来場するお客さんも多い気がします。
その中で、いかにお客さんを呼び込むか、自社のビールを購入の選択肢の中に入れてもらうかを考えて試行錯誤するのが楽しいですね。来場者には、ラフな雰囲気で話しかけることが多いです。ビールを飲んでくれた人に“美味しい”と言われたり、おかわりをしにブースに来てくれたりすると心の中で、ガッツポーズですね!
―イベントに来たお客さんをクラフトビールの沼に引きずりこみたい
せっかくのビールイベントに遊びに来て、“クラフトビールは美味しくない”や“口に合わない“という想いをする人が出ないように、自社ビールの押し付けはしないように気を付けています。
お客様にどんなビールが好きか好みを聞いて、自社ラインナップに好みのビールが無ければ迷わず他社ビールを薦めます。自社の売上も大事ですが、一番は「クラフトビールの沼に引きずり込む」ことなので。業界全体が盛り上がって欲しい想いが勝ちます。
イベントで、ビール好きになった方が巡り巡っていつか横浜ベイブルーイングのビールを飲んでくれることを期待したいと思います。
ビール人生最大の出来事は横浜ベイブルーイングに入社したこと
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