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≪東海岸からやってきたIPA界の黒船≫ニューイングランドスタイルIPAとは vol.2

近年、ビアラヴァーたちの間で囁かれる一つのキーワード『ニューイングランドスタイルIPA 』。vol.1ではニューイングランドIPAについて紹介したが、今回はその「造り方」に焦点を当てて紹介する。(ビール王国 vol.16 より転載)

公開日:2017年12月19日
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ニューイングランドスタイルIPAの造り方

代表的とされるNESの醸造方法を原材料から見ていきたい。

まずは水。ビール造りに水質調整は欠かせないが、通常西海岸のIPAでは硫酸イオンの濃度を上げるところを、NESでは「塩化物イオン」を多く加えることで、滑らかなビールを造り出すという。

モルトは、大麦麦芽に加えてオーツ麦や小麦を加える。タンパク質を多く含む原材料を使い、NES特有の濁りと柔らかな口当たりを生み出す。

発酵には、アメリカの酵母ではなく、イギリス系の酵母を使うという。イングリッシュエールの酵母が生成するエステルのフルーティなアロマが、NESの目的とする味わいに必要だからだ。
 そしていよいよホップ。なんといってもその量がすごい。

比較対象とするビールによって異なってはくるが、西海岸のIPAに比べて1・5倍程度の量をドライ・ホッピングするという。

ホップを入れるタイミングもこれまでのビールとは違い、ビタリング(煮沸時にホップを入れる)はほとんど行われない。

ドライ・ホッピングも発酵初期から行うことで、ホップの成分が酵母の働きにより変化するのを狙っている。また、ルプリン・パウダーと呼ばれるホップのアロマ成分だけを抽出した商品も最近出回っている。これはホップの軸や葉の部分をビールに長時間漬け込むことで抽出されるグリーンな風味を軽減するために用いられるもので、今後採用するブルワリーが増加すると予想される。
 
 大量のホップを使うだけでなく、原材料のすべてを目的の味に向けて変化させたNES。
新たなスタイル創りには既存の手法を踏襲しない思い切りが必要なのかもしれない。
ビール王国 vol.16 (8701)

via ビール王国 vol.16

(注)あくまで一例であり、すべてのニューイングランドスタイルIPAの醸造方法を示したものではありません。

ビール王国 vol.16 より転載  (取材・文:西林達磨)

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ビアパレット編集部

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