本格的なうまさを味わえる商品として高評価の「本麒麟」
キリンビールが満を持して開発した大型新商品「本麒麟」は2018年3月13日(火)に発売しました。
新ジャンルの商品でありながら、ビールに期待される“力強いコクと飲みごたえ”のある本格的なうまさを味わえる商品として高い評価を受けています。また、2018年のヒット商品として多くの賞を受賞し、メディアでも注目を集めています。
多くの方に支持され、凄まじい“売れ行き” を記録したそのヒットの裏には、価格以上のうまさを実現した“モノづくりへのこだわり”がありました。
「うまさ」をつくる、“モノづくりへのこだわり(クラフトマンシップ)”
キリンビールの味を守り、進化させる醸造責任者 マスターブリュワー 田山 智広 (たやま ともひろ)氏。
田山氏が語る「本麒麟」の魅力とは?
「本麒麟」はキリンビールの130年以上ビールを造り続けてきた技術と伝統あるキリンビールが、新ジャ
ンルという原料の制限があるなかで、その制限を逆手に取った商品です。 たとえば、「本麒麟」のラベルにも記載されている「長期低温熟成」は、ラガービールの製法にインスパイアされながら、本麒麟のレシピを造ったことを表しています。キリンは100年以上もラガービールを造ってきた歴史があり、「本麒麟」にはその世界に誇れる知識と経験が詰め込まれています。
また、原料にもこだわっています。「本麒麟」に使用しているキーとなるホップは、他でもあまり使用されていないものです。その製法と原料を活用しながら、最も大事にした部分は「味のバランス」です。本格的で飲み応えがありながらも、デイリーに飲みたくなる飲みやすさ。そのバランスは、ラガービールの美味しさを極めてきたキリンビールがこだわり抜いたから実現できた。「本麒麟」はもっともっとその中味の良さを皆さんに知っていただきたい商品です。
宝庫=パイロットプラント。130年分の知識と経験の塊
「本麒麟」の開発を支えたのは130年以上に渡ってビールを造り続けてきた、世界の醸造技術をリードする現在のキリンビールのスキル(=技術と革新)とフィロソフィー(=哲学と伝統)だと思っています。
まずキリンビールのスキルについてですが、技術者に対する教育体制が整っているため、若手からベテランまでが共通言語をもってフォローしあいながら日々研究に取り組んでいます。開発チームが集うパイロットプラントはキリンビールのノウハウが蓄積された”宝庫”のような場所ですね。迷った時、悩んだときは過去の資料を見るようにしています。また、世界的にも最先端の知見をもったR&Dのメンバーも近くに在籍しているために協力して開発できることもキリンビールの強みではないでしょうか。
そんな開発の拠点となるパイロットプラントでは何度も何度も試作が繰り返され、最終的に販売される商品の味になるまで仕上げていきます。この小さなプラントで“きちんと”生産できるようになることが大事だと私たちは考えています。“きちんと”・・・それは、この後工場で何百倍ものスケールになっても同じ品質で造り続ける
ということです。1人前の料理を同じ味で100人前分再現することが難しいのと同じように、それは容易ではありません。その“新しいものを造り、仕組みに落とす”「クリエイティブルーチン」のスキルの高さが、キリンビールが世界に誇れる強みであり、130年分の知識と経験が生んだ賜物だと感じています。
次に、フィロソフィー(=哲学と伝統)についてですが、キリンビールには技術者に受け継がれる「醸造フィロソフィー」というビールづくり全てのベースとなる考えがあります。ポイントは3つ。
①ものづくりをする上で生命への畏敬の気持ちを忘れないこと
②ビールは「Making」ではなく「Brewing」すること、そして「Art」の要素があるからこそ面白いのだということ、
③五感を重んじること
この3つの要素が技術者全員に浸透しています。特に、原料に使われる麦芽や酵母は現在の科学技術でも完璧にコントロールすることはできない“生命”であり、“自然”です。ちょっとしたことでも見過ごすと、自然は暴走してしまいます。つまり、「なんでそこまでこだわるのか?」と聞かれたら、そのベースはここにあるのです。
そこまでこだわらないと、生命・自然にしっぺ返しを食らってしまう。その奥深さを自覚し、感謝の気持ちを忘れないことで、技術者ひとりひとりは自ずとものづくりへこだわりをもつようになります。私はずっと、醸造においては「我々は(生命に)操られているんだ」と思っていますよ。その畏敬の気持ちを持ち、と生命の奥深さを理解したうえで、あくなき追求を求める姿勢がキリンビールの高いスキル(=技術と革新)に繋がっているのだと思います。
クラフトマンシップはキリンビールのモノづくりへのこだわりでもありますが、私は、「お客様との距離感・関係性」でもあると思っています。つまり、お客様が飲んだ時、「どういう人が造ってるんだろう?」という想像力が芽生えるかどうかがポイントです。
先ほどお話した「醸造フィロソフィー」でもあるように、商品開発は畏敬であり、アートであり、決して量産品ではありません。手に渡るお客様のことを考えながら、こだわりぬいて造っています。そして、その商品がお客様の手に渡り、飲んだ時に、「この商品はどんな人が造っているんだろう?」と想像できたときに初めて、クラフトマンシップが生まれるのかなと、私個人としては思っています。
本麒麟の味を創り出した“味の生みの親”ブリュワー 中村 壮作氏
キリンビール株式会社 商品開発研究所 中味開発グループ 中村 壮作 (なかむら そうさく)氏。
今回の「本麒麟」の開発にも携わった第一人者である中村氏が語る「本麒麟」の魅力とは?
「本麒麟」の開発に取り掛かったとき、一番大切に考えていたことは、商品の見た目に対して、中味のギャップを無くすことでした。味を決める作業とブランディングは往々にして並行作業で行われていきます。そんななかで、中味のストライクゾーンはある程度絞り込みつつ、「商品名はこうなるんだろうな」、「パッケージはこうなるんだろな」ということが、同時に決まっていくような感じなんですね。
そのような条件下で、商品名や見た目に対して、中味のギャップを無くすことは個人的に一番大事に考えていました。味を造る作業といっても様々な要素があるので、目指したい味をイメージしながら、造りこんでいきます。たとえば、苦みの強度なども、一番搾りよりも苦くて、ラガーよりは飲み易いもの、みたいな感じで、ちょっとずつイメージを具現化しながら絞り込みをしていきますし、絞り込めなければ、試験醸造の中でバリエーションパターンで造ってみて、イメージに近いものに絞り込んでいく作業をしていきます。特に「本麒麟」と、商品名に“麒麟”が入っているので商品を手に取るお客様の期待を裏切らない、名前負けしない味を体現するよう心がけしています。
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